【埼玉県】リニューアルオープン前に行ってきた! 大規模改修中の県立の複合舞台芸術施設「彩の国さいたま芸術劇場」どう変わった?!
2024年3月1日にリニューアルオープンする「彩の国さいたま芸術劇場」で2月8日に内覧会が開催され行ってきました!
埼玉県立の「彩の国さいたま芸術劇場」は、JR埼京線与野本町駅西口から徒歩約10分のさいたま市中央区にあります。春日部駅からは電車で45分で行けます。
老朽化が進み改修工事のため、2022年10月から休館していました。
大規模な改修工事のテーマは「安心」「快適」「充実」。
震災、火災の備えとして防災対応も可能なエレベーターを更新、大ホール・小ホール・音楽ホールの客席を全面的に更新、照明の更新などなど、1年5カ月かけて実施した本当に大規模な工事だったと感じました。
筆者の母のかつての職場だったこともあり、以前のプチ裏話も添えてニュー「彩の国さいたま芸術劇場」の様子をお届けします。
大ホール
客席の椅子が変わり、サイドバルコニーは座席配置を変更し手すりを低くするなどしています。
内覧会では舞台のデモンストレーションが行われ、全面張り替えられた床や舞台設備が照明と音楽と共に披露されました。
音楽ホール
ホワイエにはエレベーターが新設。客席の椅子が変更や「足掛け付き」の客席を採用し、より快適に音楽を楽しめるようになっていました。
音楽ホールのデモンストレーションでは、美しいピアノ演奏が行われ、音色が心地良く響き渡っていました。
小ホール
客席の椅子が変わりました。席数は可変式で266席・298席・346席になり多彩な舞台表現が可能なホールです。
ちょうど良い規模で、すり鉢状の客席は舞台から近く臨場感があります。
楽屋
今回は特別に楽屋の中まで内覧できました。「照明が明るくなった」と母。
そして楽屋である部分だけ雰囲気の違う所がありました。
芸術監督として亡くなる2016年まで務めていた蜷川幸雄さんが舞台の本番時に座っていらっしゃった場所とのこと。母より、当時のままと。剥がれた革の古いソファはここだけ時が止まったかのように置いてありました。
シンボルタワー、ロトンダ、光の庭
照明施設を新しくしたシンボルタワー、ロトンダ、光の庭のライトアップのデモンストレーションもありました。
光の庭は2階ロトンダから覗くこともできますが、1階の室内からみるのもオススメです。
上から色とりどりの光が漏れ、とても綺麗でした。
こちらでは入場無料・事前申込み不要で至福のひとときを過ごせる「光の庭プロムナード・コンサート」が開催されます。リニューアルオープン後の最初の開催は3月23日。「第134回 光の庭プロムナード・コンサート ~祝祭の響き リニューアルオープンに寄せて~」として40分間のショートプログラムで小型のパイプオルガンとトランペットの演奏を楽しめますよ。
ガレリア
東エントランスから入ると長い廊下が続きます。両側には公演の案内や公演中に関連する企画展など開催されます。
吹き抜けの高い天井にあるロールカーテンが新しくなり明るくなっていました。
そして、リニューアルオープンの2024年3月1日に合わせ、2つのショップも新しくオープンします。
「cafe PALETTE (カフェ パレット)」
さいたま野菜「ロマネスコ」のペーストの試食会が開催されていました。
埼玉県産の食材なども取り入れたカフェではテイクアウトも予定しています。カフェのすぐ横には新しくできたシェイクスピア作品ゆかりの植物で整備された庭園がありますので、開放的な雰囲気の中、カフェタイムを楽しめそう♪
「CREP(クリップ)さいたま芸術劇場店」
今までレストランがあった場所は自由なアート遊び場としてリニューアル。
県内初出店の「CREP(クリップ)」は「絵の具や粘土など、子どもたちが自由に表現しながら遊ぶことで、本来持っている感性や想像力を育み、創造する楽しみを知ってもらう遊び場」とのこと。
公式Instagramには楽しそうな子供たちの様子が投稿されています。
現芸術監督の近藤良平さんより「散歩のついででもいいから、誰もがふらりと立ち寄れる劇場にしたいんです。」との通り、休憩がてらちょっと寄れる施設になっていきそうですね。
あらゆる世代、有名無名にこだわらない新しい「彩の国さいたま芸術劇場」がいよいよ2024年3月1日にリニューアルオープンします。
春日部市との出会いあり?!
リニューアルオープンにあたって、近藤良平芸術監督が埼玉県内を巡るプロジェクト「埼玉回遊」が開催されています。
⛰#埼玉回遊 ショートフィルム⛰
"モドキとヤギのあてどない旅"
第3章「地の章」公開https://t.co/TGinVS1Hyk総監督・音楽・出演:近藤良平
映像演出・撮影:湯越慶太
出演:ヤギ(埼玉福興株式会社)、白石信人(梅鉢会)、川越鳶組合木遣保存会の皆様
撮影場所:滑川町 pic.twitter.com/HBZ9DWRO1W— 休館中|彩の国さいたま芸術劇場<総合> (@Theater_SAF) February 15, 2024
「埼玉回遊」のきっかけは、まだ見たことのない埼玉に住む素晴らしき人々に会いたいという近藤良平芸術監督の気持ちから開始され、県内25箇所も巡ったそう。
春日部市では地域に根差したオーケストラとして「春日部フィルハーモニー管弦楽団」を訪問しています。
毎年、春日部市民文化会館で開催される「かすかべ音楽祭 わくわくコンサート」は、子どもになじみ深い音楽を中心に構成された「春日部フィルハーモニー管弦楽団」による演奏が楽しめるイベント。大勢の親子連れが訪れて賑わいます。
「埼玉回遊」が劇場へ
これまでの「埼玉回遊」の集大成となる舞台作品『埼玉回遊〈特大号!〉~風と土地のロマンス』として2024年3月9日・10日に上演されます。
『埼玉回遊〈特大号!〉~風と土地のロマンス』
開催日時:2024年3月9日(土)・10日(日) 各日14時開演(13時半開場)
場所:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
埼玉回遊でリサーチを重ねた25の地域文化から、
- 川越の神楽や木遣を伝承する人々
- 本庄の怪談師、自然栽培を行う人
- 三芳町の車人形保存会
などが出演予定。その他にも
- 八潮の藍染
- 行田の足袋
- さいたま市の彫刻家による作品
- 新座市のチェンバロ
- 富士見市の面師が作る神楽面
など、回遊中に県内各地で出会った様々なものが作品中に登場します。埼玉県民優待チケットもありますので、ぜひご覧ください。
チケット購入など、詳しくは、彩の国さいたま芸術劇場公式サイトまで。
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